公園の中に、一本の大きな木がある。
特別な名前を知っているわけではない。
誰かが立派だと説明してくれたわけでもない。
それでも、その木の近くを通ると、少しだけ足を止めたくなる。
太い幹は、長い時間を静かに受け止めてきたように見える。
雨の日も、風の日も、暑い日も、寒い日も、そこに立っていたのだと思うと、少し不思議な気持ちになる。
木の下には、やわらかな影ができている。
ベンチに座る人。
犬の散歩をする人。
遊び疲れて立ち止まる子ども。
みんな、その木のそばを通り過ぎていく。
けれど木は、誰かを呼び止めることもなく、ただ静かにそこにいる。
その静けさが、なんだか癒される。
頑張れとも言わない。
急げとも言わない。
正しく生きろとも言わない。
ただ、そこに立っているだけ。
でも、その姿を見ていると、少しだけ心が落ち着いてくる。
公園の木は、何もしていないようで、たくさんのものを受け止めているのかもしれない。
季節が変われば葉の色も変わる。
春にはやわらかく芽吹き、夏には濃い緑の影をつくり、秋には葉を落とし、冬には枝だけで空を見上げる。
それでも、木はそこにいる。
変わっていくものの中で、変わらず立っているものがある。
それだけで、少し安心できる日がある。
疲れたときは、公園の木の下に少しだけ立ってみるのもいい。
何かが解決するわけではない。
答えが見つかるわけでもない。
それでも、風に揺れる葉の音を聞いていると、心の中のざわざわが少し遠くなる。
癒される公園の木。
それは、何も言わずにそばにいてくれる、静かな存在なのだと思う。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます
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