猫と僕。
ただそれだけの、
静かな時間。
窓から入る光の中で、
君は何も考えていない顔をして、
すべてを分かっているみたいに座っている。
僕が悩んでいても、
世界が少しうるさくても、
君はいつもの場所で丸くなる。
その無防備な寝息が、
部屋の空気をやわらかくする。
猫は、
励まさない。
説教もしない。
未来の心配も共有しない。
ただ、
ここにいる。
その「ここにいる」が、
どれほど救いになるか、
君は知らないだろう。
小さな背中を撫でると、
一定のリズムで喉が鳴る。
その振動が、
僕の焦りを少しずつほどいていく。
何も解決していないのに、
なぜか大丈夫な気がする。
猫と僕。
同じ時間を生きて、
同じ部屋の空気を吸って、
同じ夕暮れを見ている。
たったそれだけで、
今日という一日は、
悪くなかったと思える。
君はきっと、
明日のことなんて考えていない。
だから僕も、
今だけは、
君の隣で、
何も考えないことにする。
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