2026年2月12日木曜日

猫と僕

猫と僕。
ただそれだけの、
静かな時間。

窓から入る光の中で、
君は何も考えていない顔をして、
すべてを分かっているみたいに座っている。

僕が悩んでいても、
世界が少しうるさくても、
君はいつもの場所で丸くなる。

その無防備な寝息が、
部屋の空気をやわらかくする。

猫は、
励まさない。
説教もしない。
未来の心配も共有しない。

ただ、
ここにいる。

その「ここにいる」が、
どれほど救いになるか、
君は知らないだろう。

小さな背中を撫でると、
一定のリズムで喉が鳴る。

その振動が、
僕の焦りを少しずつほどいていく。

何も解決していないのに、
なぜか大丈夫な気がする。

猫と僕。

同じ時間を生きて、
同じ部屋の空気を吸って、
同じ夕暮れを見ている。

たったそれだけで、
今日という一日は、
悪くなかったと思える。

君はきっと、
明日のことなんて考えていない。

だから僕も、
今だけは、
君の隣で、
何も考えないことにする。



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