2026年5月15日金曜日

癒される海

癒される海

海を見ていると、
なぜか心の中の音が少し小さくなる。

波が寄せて、
また静かに引いていく。

ただそれだけのことなのに、
見ているうちに、
急いでいた気持ちまで、
ゆっくりほどけていくような気がする。

海は、何かを言ってくれるわけではない。

大丈夫だよとも、
頑張れとも、
無理しなくていいとも言わない。

ただ、そこに広がっている。

その広さが、
今の自分の悩みを少しだけ小さく見せてくれる。

遠くまで続く水平線を眺めていると、
答えの出ないことも、
今日すぐに決めなくてもいいことのように思えてくる。

潮風が頬に触れて、
波の音が耳に届いて、
足元の砂が少しだけ沈む。

それだけで、
体の中にたまっていたものが、
少しずつ外へ流れていくようだった。

海には、
特別な飾りはいらない。

青い空、
白い雲、
きらきら光る水面、
ゆっくり動く波。

それだけで十分きれいで、
それだけで十分やさしい。

何も考えずに海を眺める時間は、
何もしない時間ではなく、
心を休ませるための時間なのかもしれない。

忙しい日々の中では、
立ち止まることが少し悪いことのように感じる時もある。

でも、海の前に立つと、
立ち止まることも、
深呼吸することも、
ただぼんやりすることも、
全部そのままでいいように思える。

癒される海というのは、
ものすごく美しい絶景のことだけではないのだと思う。

ふと見に行ける海。

少し疲れた日に、
何も言わずに迎えてくれる海。

波の音だけが聞こえる、
静かな時間。

そんな海が、
たぶん一番やさしい。

また少し疲れたら、
海を見に行きたい。

何かを変えるためではなく、
何かを忘れるためでもなく、
ただ、自分の心を少し休ませるために。

波が寄せて、
また引いていく。

その繰り返しを眺めているだけで、
今日も少しだけ、
心が軽くなる。


ここまで読んでくれて、ありがとうございます

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