道ばたの小さな花に、ふと足を止めたくなる日があります。
ランタナは、そんな静かな時間をくれる花だと思います。
丸く集まった小さな花びらは、ひとつひとつがやさしい色を持っていて、黄色、橙色、桃色、白色が少しずつ混ざり合っています。
大きな花ではないのに、近くで見ると、小さな光が集まって咲いているように見えます。
派手に主張するのではなく、道のすみや庭先で、いつもの暮らしにそっと色を添えているところが、ランタナの魅力です。
朝の光を受けたランタナは、少しだけ透明に見えます。
花びらの端がやわらかく明るくなって、そこに小さな虫がとまっていたり、葉の上に朝露が残っていたりします。
何気ない景色なのに、よく見ると小さな世界がちゃんと広がっています。
忙しいときほど、こういう花の存在には気づきにくいものです。
でも、ほんの少しだけ歩く速度をゆるめると、ランタナの色が目に入ってきます。
その色は、元気を押しつけるような明るさではなく、心の端をそっと温めてくれるような明るさです。
ランタナを眺めていると、日常の中にも小さな癒しは残っているのだと感じます。
特別な場所へ行かなくても、遠くへ出かけなくても、道ばたの花が気持ちを少し軽くしてくれることがあります。
風に揺れるランタナは、まるで小さくうなずいているようにも見えます。
今日も大丈夫。
急がなくても大丈夫。
そんな言葉を、花の色だけで伝えてくれているようです。
癒されるランタナは、目立たない場所で咲きながら、見る人の心にやさしい余白を作ってくれる花です。
その小さな花の集まりを見つめているだけで、少し呼吸が深くなり、いつもの一日が少しだけ穏やかに感じられます。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます
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