2026年6月28日日曜日

癒されるハイビスカスの丘

癒されるハイビスカスの丘

夏の光が、丘の上にゆっくり降りていました。

そこには、赤や桃色のハイビスカスが風に揺れながら、空へ向かって静かに咲いていました。

南の島の花のように明るいのに、近づいてみると、どこかやさしくて、心を急がせない花でした。

坂道を少し上るたびに、花びらが光を受けて、ふわりと透けて見えます。

強い太陽の下でも、ハイビスカスは無理に目立とうとはせず、ただそこに咲いていました。

その姿を見ていると、元気でいることと、静かにいることは、同じ場所にあってもいいのだと思えてきます。

丘の上から見える空は広く、遠くの雲はゆっくり流れていました。

足元では草が小さく揺れ、花のまわりを小さな虫が通りすぎていきます。

特別なことは何も起きていないのに、その景色の中にいるだけで、胸の奥が少し軽くなりました。

ハイビスカスの花は、一日だけ咲く花だと言われることがあります。

けれど、その短さは寂しさではなく、今日という日をまっすぐ咲いている強さのようにも見えました。

昨日のことを抱えすぎず、明日のことを考えすぎず、今の光の中で花を開く。

そんなふうに生きられたら、心は少し楽になるのかもしれません。

丘を吹く風が、ハイビスカスの花びらをそっと揺らします。

そのたびに、花たちは小さくうなずいているようでした。

大丈夫。

今日も、ここに咲いている。

そんな声が聞こえた気がして、私はしばらくその丘を離れられませんでした。

癒されるハイビスカスの丘は、派手な楽園ではありません。

ただ、夏の光と花と風が、疲れた心を静かにほどいてくれる場所でした。


ここまで読んでくれて、ありがとうございます

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