ふと立ち止まった場所から、遠くを走る新幹線が見えることがあります。音もほとんど聞こえないくらいの距離で、白い車体だけがすっと風景の中を滑っていく。そのスピード感とは裏腹に、眺めている側の時間はゆっくりと流れていくような気がします。
近くで見る新幹線は迫力があって圧倒されますが、遠くから眺める新幹線にはまた違った魅力があります。田畑の緑や夕暮れの空、遠くの山並みと一緒に視界に入ることで、新幹線そのものが風景の一部になるのです。まるで一枚の絵の中を、小さな光の線がすっと通り過ぎていくような感覚。
何かに追われているわけでもなく、ただぼんやりとその様子を眺めているだけで、心が静かになっていくのを感じます。新幹線に乗っている人たちには見えない景色が、外から眺めている自分にだけ見えている。そんな不思議な距離感も、この眺めの心地よさなのかもしれません。
たまには急いでいる日常から少し離れて、遠くを走る新幹線をぼんやり眺める時間を作ってみるのもいいものです。何かを解決してくれるわけではないけれど、ただそこにあるだけで、少しだけ心が軽くなるような、そんな景色です。
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