2026年8月18日火曜日
癒される夕焼けの海とバス
一日の終わりに、少しだけ遠回りをしたくなることがあります。
窓の外がオレンジ色に染まり始める頃、バス停のベンチに腰を下ろすと、目の前には静かに輝く海が広がっていました。潮の匂いを含んだ風がそっと頬をなでていき、昼間の暑さがゆっくりと引いていくのを感じます。
やがてやってきたバスに揺られながら、車窓越しに沈んでいく夕日を眺めます。空と海の境目が溶け合うように、赤からピンク、そして深い紫へと色を変えていく様子は、何度見ても飽きることがありません。バスのエンジン音と波の音が重なり合い、まるで自然が奏でる子守唄のように、心の奥までじんわりと染み渡っていきます。
車内にはほとんど人がおらず、時折すれ違う人々も、みなどこか穏やかな表情をしています。窓に反射する夕焼けの光が座席をやわらかく照らし、その温かな色に包まれていると、一日の疲れがすっと軽くなっていくような気がしました。
海沿いを走るバスというのは、目的地に着くこと以上に、その道のりそのものが贈り物なのかもしれません。信号待ちで止まった瞬間、ふと視線を上げると、水平線の向こうに最後の光がきらめいていました。その一瞬を見届けられただけで、今日という日が少し特別なものに変わったような、そんな気持ちになります。
バスを降りた後も、瞼の裏には橙色に染まった海の景色がしばらく残っていました。忙しない毎日の中で、こうして何気ない時間の中に美しさを見つけられることに、あらためて気づかされた夕暮れでした。
次にこのバスに乗るときも、きっとまた同じように、あの海と空の色に心を癒されることでしょう。
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