2026年8月20日木曜日

どこかから聴こえる鳥の鳴き声

どこかから聴こえる鳥の鳴き声

朝、まだ布団の中でうとうとしているときに、窓の外からふと鳥の鳴き声が聴こえてくることがあります。ピチュン、と一声、それからしばらく静かになって、またどこかで返事をするように別の鳥が鳴く。姿は見えないけれど、たしかにそこに命があると感じられる、そんな瞬間です。

普段の生活の中では、電車の音やスマホの通知音、人の話し声など、いろんな音に囲まれて過ごしています。だからこそ、ふとした瞬間に届く鳥の鳴き声は、いつもより少しだけ耳を澄ませたくなるものなのかもしれません。

朝の鳥の声は、一日のはじまりを静かに知らせてくれるような気がします。カーテンを開ける前、まだ目が半分しか開いていないような時間に聴こえてくる声は、どこか「もう朝ですよ」と優しく起こしてくれているようでもあります。急かすわけでもなく、ただそこにいて鳴いているだけなのに、不思議と心が落ち着きます。

昼間、公園のベンチに座っているときに聴こえる鳥の声も、また違った表情を持っています。木々の葉がさらさらと風に揺れる音に混じって、どこからともなく届く鳴き声。目を閉じて耳だけを澄ませていると、姿を探すのをやめて、ただその音を感じていたくなる時間があります。

夕方になると、鳥の声は少し違う質感を帯びてきます。空が赤やオレンジに染まっていく中、ねぐらに帰る前の鳥たちが交わす声は、どこか一日の終わりを労うようでもあります。今日という日が静かに閉じていく感覚と、その声が重なるような気がして、思わず立ち止まってしまうこともあります。

姿は見えなくても、声だけでそこに存在を感じられるというのは、不思議なことです。目に見えるものだけがすべてではなく、耳に届くものにもちゃんと意味がある。どこかから聴こえてくる鳥の鳴き声は、そんな当たり前のことを、静かに思い出させてくれる気がします。

忙しい毎日の中で、ふと足を止めて耳を澄ませてみる。そんな小さな時間が、心を少しだけ軽くしてくれるのかもしれません。


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