2026年10月20日火曜日

癒される秋の澄んだ空と丘の上のコスモス畑

 

癒される秋の澄んだ空と丘の上のコスモス畑

空が高くなる季節に

ふと見上げた空が、いつもより遠くにあると感じる日があります。

夏のあいだ、空はどこか重たくて、白い雲がもくもくと積み上がっていました。それが秋になると、すっと一枚ぶん高くなって、青がきれいに澄んでいきます。空気の中の水分が少なくなるせいだと聞いたことがありますが、理由を知らなくても、その青を見ただけで胸の奥がふっとゆるみます。

そんな秋晴れの日に、丘の上のコスモス畑へ出かけてみました。

ゆるやかな坂道の先に

丘のふもとから、ゆるやかな坂道をのぼっていきます。急ぐ必要はなく、ときどき立ち止まって、ふり返りながら歩きました。

道の脇には、ススキが穂を揺らしています。足もとでは、小さな虫の声。耳をすませると、遠くで誰かが話している声さえ、風にほどけて聞こえなくなっていきます。

のぼるほどに空は広くなって、視界の上半分がぜんぶ青になる。その感覚だけで、もう来てよかったと思えました。

丘のてっぺんで、ピンクと白の海

坂をのぼりきったところで、景色がぱっとひらけました。

淡いピンク、白、濃いめの紅色。コスモスが丘いっぱいに広がって、風が吹くたびに、花の海がやわらかく波打ちます。細い茎と薄い花びらは、頼りなさそうに見えるのに、風に身をまかせるように揺れているだけで、折れることがありません。

その姿を見ていたら、力を入れすぎず、ただ揺れていてもいいのかもしれないと、ふと思いました。

花びらのひとつひとつに秋の光が透けて、まるで内側から小さく灯りがともっているようです。澄んだ空の青を背景にすると、ピンクがいっそうやさしく浮かび上がりました。

何もしない時間をひとつ

丘の上には、小さなベンチがありました。そこに腰かけて、しばらく何もせずに過ごします。

スマートフォンはカバンの中へ。写真は、最初の数枚だけで十分でした。あとは目で見て、肌で風を感じて、コスモスの揺れる音にならない音を聞いているだけ。

頬をなでる風は、ほんのり冷たくて、日なたの部分だけがあたたかい。この「ちょうどいい」の感じが、秋の晴れた日の、いちばんの贅沢だと思います。

空にはうっすらと筋雲が、ゆっくり形を変えながら流れていました。雲の動きを目で追っているうちに、頭の中のざわざわしたものが、ひとつずつ静かに溶けていきます。

帰り道に思ったこと

日が少し傾くころ、また坂道をおりはじめました。来たときと同じ道なのに、光の角度が変わって、景色がすこし金色がかって見えます。

癒しは、特別な場所や特別な何かだけにあるのではなく、澄んだ空を見上げる数分や、花が風に揺れるのを眺める時間の中にもあるのだと、あらためて感じた一日でした。

もし最近、気持ちが少し忙しいなと感じていたら、天気のいい日に、近くの丘や公園まで足をのばしてみてください。高くなった秋の空と、風に揺れる花たちが、きっとやさしく迎えてくれます。

今日もあなたの一日に、小さな癒しがありますように。

ここまで読んで頂き、ありがとうございます

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